
相手の眼球にうっすらひろがる涙をみつめると
私は必ずもらい泣きする
話の内容に共感したのではなく
純粋にその人の流す涙に
感動を伴う美しさがあり
自分の胸の奥にあるスイッチを押してしまうのだ
涙となって解放されるまでに
一体どれほどの歳月を待ち続けたのだろうか・・
胸の奥底にしまって眠らせてしまった私の古い記憶が
その人の涙で揺さぶられ蘇る
ゆらゆらとゆられて目覚めた記憶たちを
私は涙で一気に放出する
消えゆく涙を感じながら思う
美しいものにふれて感受し、涙を流して解放する
このサイクルをうまく使えばもっともっと
自分らしい生き方ができるのではないかと・・